悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
「こらあ!お前ら喧嘩なら外でやれ!これ以上物壊したら弁償してもらうからなぁ!!」
その時、物音を聞き付けて勢い良く飛び込んできた先生は、二人の喧嘩を止めてくれるのかと思いきや。
怒りの矛先が全くの見当違いで、私は拍子抜けしてしまう。
「はいはい。じゃあ中庭行くかー」
「ああ。そうだな」
そして、今さっきまで一触即発状態だったのに、瞬時に大人しくなり、まるでこれから遊びに行くようなノリで会話をする二人。
「というか、櫂理君、雨宮君待って!そもそも喧嘩は……」
「莉子さん」
展開についていけず暫く呆気にとられていたところ、はたと我に返った私は慌てて二人を止めようと駆け出した直後。
突然圭君に腕を掴まれ、体が後ろへと傾いた。
「タイマンは正攻法だから邪魔しちゃダメだよ」
そして、やんわりと微笑みながら圭君は私を制してきた。
そう言われても、大切な家族が殴られるところを黙って見ているのはいかがなものか。
けど、櫂理君が負けるとは思えないので、どちらかといえば雨宮君を心配した方がいいような……。
「そうだよ莉子。殴って済むなら好きなだけ殴り合えばいいじゃん。二人とも加減はよく分かっているはずだから大丈夫」
すると、隣に居た美南にも腕を掴まれてしまい、二人に抑えられた私は何も行動が出来ない。