悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
すると、ほぼ同時のタイミングで圭君のスマホの着信音が鳴り出し。
「……ああ、うん。うちにいるよ。丁度今ご飯作ってもらっているところ。……分かった。じゃあ、鍵開けとくから勝手に入ってきて」
確認せずとも電話の相手が即座に分かり、私も慌ててソファーから立ち上がった。
「櫂理あと二十分くらいで着くみたいだから、夕飯はここで食べよっか」
それから、何事もなかったように微笑んできた彼の態度についていけず、暫しの間呆気にとられる。
「酷い圭君!もしかして、私ずっとからかわれてた!?」
その数秒後。
ようやく状況を呑み込むことが出来た私は、恥ずかしさでいっぱいになり、頬を膨らませて圭君に猛抗議した。
一体どこから遊ばれていたのか分からないけど、もし始めからだとしたら恐ろし過ぎる。
「だって反応が面白いからつい。ダメだよ莉子さん。そんな無防備にしてちゃ。それに、俺だからまだいいけど、こんな簡単に男の人の部屋に入ったら危ないからね」
そんな取り乱す私とは裏腹に、とても落ち着いた口調でやんわりと警告してくる圭君。
確かに、冷静に考えてみれば彼の言うことはごもっともなのかもしれないけど、もう少し違うやり方で教えて欲しかった。
こうして、私達は何事もなかったようにキッチンに戻ると、そこからは出際良く夕飯の準備をして、良い具合にカレーが出来上がった頃、櫂理君が到着した。
「……で、莉子とは本当にただカレー作ってただけなのか?」
「当たり前でしょ」
そして、熱々のカレーを頬張りながら櫂理君の質問に対して平然と嘘をつく圭君に、私は改めて恐ろしさを感じた。