悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
◇◇◇
「なあ。弟となにかあった?」
「へ?」
それから午前の授業が終わり、お昼にしようと机にお弁当を広げた直後。唐突に後ろから雨宮君の的をいる質問が飛んできて、思わず目を大きく見開いた。
「な、なんで急にそんなこと聞くの?」
何もないと誤魔化せばよかったのに。不意を突かれたせいで、つい正直に聞き返してしまった。
「なんか、そこら辺の奴らが話してたんだ。”もしかしたら、今なら最上階部屋狙えるかもしれない”って」
「………………はい?」
一体何を言われるのかと思いきや。
予想とは斜め上な返答が来て、体の動きが一時停止する。
「なにそれ?どういう意味?」
何故ここで最上階部屋の話が出るのか全く理解出来ず、首を横に傾げた。
「どうやら、今のあいつは隙だらけらしい。だから、奇襲掛ければ、ワンチャン下剋上いけるかもって噂されてるぞ」
「…………え?なにその殺伐とした世界」
ここは戦国の世かと思わせるような事態に、暫く思考が付いていけない。
「それじゃあ、これから櫂理君が狙われるってこと?」
「かもな。あの部屋のどこにそんな魅力があるのか知らないけど」
そう言う雨宮君は、立派な最上階部屋の一員ですけど。……とツッコミを入れたかったけれど、今はそんな余裕なんてない。
「ひどい!この学校は情けもなにもないの!?」
雨宮君の話が本当なら、落ち込んでいる人間を蹴落とそうとするなんて、非道極まりない。
そこまでして、みんな権力を手に入れたいのだろうか。
段々と怒りの感情が込み上がってきて、体が震えてくる。
「……で、なにがあったんだ?」
すると、一周まわって本題に戻り、私はぎくりと肩を小さく震わせた。
「えと、昨日櫂理君のことを“大切な弟”って言っちゃって……」
「それで?」
「え?」
「他には?」
「ないけど?」
堪忍した私は、おずおずと経緯を話した途端、なぜか目を点にして固まってしまった雨宮君。
それから、暫くの間妙な沈黙が流れ、訳がわからずその場で狼狽えてしまう。
「じゃあ、食堂行ってくるわ」
「なんで!?」
そして、何事もなかったように教室を出ようとするので、思わず彼の服の裾を掴んでしまった。
「悪いけど、俺そこまで暇じゃないから」
「ひどい雨宮君!てか、はじめに聞いてきたの雨宮君でしょ!」
まるで犬も食わないといった表情をされてしまい、辛辣な態度に私は頬を膨らませる。
「とにかく、今は自分の気持ちがまだよく分からないの。もちろん櫂理君のことは家族として大好きだけど、それが異性としてなのかと聞かれたら、はっきり答えられないと言うか……」
つまり、私はどこかで彼のことを意識しているのだろうか。
それすらもよく分からなくて、考えれば考えるほど沼にハマっていく気がする。
「なあ。弟となにかあった?」
「へ?」
それから午前の授業が終わり、お昼にしようと机にお弁当を広げた直後。唐突に後ろから雨宮君の的をいる質問が飛んできて、思わず目を大きく見開いた。
「な、なんで急にそんなこと聞くの?」
何もないと誤魔化せばよかったのに。不意を突かれたせいで、つい正直に聞き返してしまった。
「なんか、そこら辺の奴らが話してたんだ。”もしかしたら、今なら最上階部屋狙えるかもしれない”って」
「………………はい?」
一体何を言われるのかと思いきや。
予想とは斜め上な返答が来て、体の動きが一時停止する。
「なにそれ?どういう意味?」
何故ここで最上階部屋の話が出るのか全く理解出来ず、首を横に傾げた。
「どうやら、今のあいつは隙だらけらしい。だから、奇襲掛ければ、ワンチャン下剋上いけるかもって噂されてるぞ」
「…………え?なにその殺伐とした世界」
ここは戦国の世かと思わせるような事態に、暫く思考が付いていけない。
「それじゃあ、これから櫂理君が狙われるってこと?」
「かもな。あの部屋のどこにそんな魅力があるのか知らないけど」
そう言う雨宮君は、立派な最上階部屋の一員ですけど。……とツッコミを入れたかったけれど、今はそんな余裕なんてない。
「ひどい!この学校は情けもなにもないの!?」
雨宮君の話が本当なら、落ち込んでいる人間を蹴落とそうとするなんて、非道極まりない。
そこまでして、みんな権力を手に入れたいのだろうか。
段々と怒りの感情が込み上がってきて、体が震えてくる。
「……で、なにがあったんだ?」
すると、一周まわって本題に戻り、私はぎくりと肩を小さく震わせた。
「えと、昨日櫂理君のことを“大切な弟”って言っちゃって……」
「それで?」
「え?」
「他には?」
「ないけど?」
堪忍した私は、おずおずと経緯を話した途端、なぜか目を点にして固まってしまった雨宮君。
それから、暫くの間妙な沈黙が流れ、訳がわからずその場で狼狽えてしまう。
「じゃあ、食堂行ってくるわ」
「なんで!?」
そして、何事もなかったように教室を出ようとするので、思わず彼の服の裾を掴んでしまった。
「悪いけど、俺そこまで暇じゃないから」
「ひどい雨宮君!てか、はじめに聞いてきたの雨宮君でしょ!」
まるで犬も食わないといった表情をされてしまい、辛辣な態度に私は頬を膨らませる。
「とにかく、今は自分の気持ちがまだよく分からないの。もちろん櫂理君のことは家族として大好きだけど、それが異性としてなのかと聞かれたら、はっきり答えられないと言うか……」
つまり、私はどこかで彼のことを意識しているのだろうか。
それすらもよく分からなくて、考えれば考えるほど沼にハマっていく気がする。