難攻不落な総長様と攻略不可な天才女子
維ちゃんには言ってもいいかな。

そんな気持ちが浮き出てきた。

「・・・・・・維ちゃん」

「・・・・・・?」

俺は目線を上げて維ちゃんの瞳をしっかり捉えた。

「ちょっと・・・・・・話、聞いてくれない?」

*  *  *

ガチャンゴロン

自販機で飲み物を買って公園のベンチに二人で腰を掛けた。

プシュッ

維ちゃんが買った缶のコーラを開ける音が静寂を破った。

「何かあったの・・・・・・?」

維ちゃんがコーラを一口飲んだ後そう言った。

「・・・・・・あのね、俺に弟がいて・・・・・・1個下の高1。勇輝って言うんだけど・・・・・・」

「・・・・・・うん」

真剣に聞いてくれる維ちゃんにさっきまであった謎の緊張感が解けた。

「勇輝、中学に入ってからテストで2位とか3位で親に殴られたり怒鳴られたりが日常で・・・・・・俺、ずっとトップだったから・・・・・・」

「うん」

目から溢れそうな涙を必死に堪えた。

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