Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「……優希は、優しいな」
「優しい?」
「ああ。優しくて、強い奴だ」
名は体を表すということわざがあるが、その通りだと思った。
優希はいつだって優しくて、希望に満ちた、きらきらした目をしている。
無事に退院したとはいえ、まだ全快とは言えないだろう。
それでも、苦しそうな表情なんて雄星たちには一切見せずに、こうして明るく振舞っている。
一緒にいると安心できて、気づけば自分まで穏やかな気持ちになっている。
優希は、春の日の木漏れ日によく似ていると思った。
あの日、優希に出会って、一緒に舞台に立ってみたいと思った理由は、その演技の才能に惹かれたからだけではない。
優希の持ち前の、柔らかな陽だまりのような人柄に、一人の人間として、心惹かれるものがあったから声をかけたのだと……今なら分かる。