Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
『ここは、ヨーロッパのとある国。ヒューバート王の息子であるフィリップ王子は、今年で二十歳になりました。幼い頃より、隣の国の姫との婚約を決められていましたが、王子としての立場より自分の心を大切にしていた王子は、生涯を共にする相手は自身で決めたいと考えていました』
ナレーションは舞台袖に控えている人で、順番におこなうことになっている。
はじめのナレーションを務める塁生の声で、物語は進んでいく。
「聞いたか、サムソン。今の歌声。……誰かな。行ってみよう」
愛馬のサムソンに乗って森の中にいたフィリップ王子は、美しい歌声に導かれるように森の奥へと進んでいく。
ちなみに授業の一環の舞台なので、大がかりな舞台装置や大道具は用意されていない。
小道具などは自分たちで作ったり、学園にある備品を使用してもいいことになっている。
優希は、備品である頭部だけの白馬に乗っている振りをしている。
多少は不格好にも見えるが、王子役である優希の演技が様になっているのもあり、観ている者にほとんど違和感を与えていない。