Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~


「……あ、そういえば。雄星くんのお兄さんって、僕たちの舞台を観にきてくれてたよね? その後、話したりはしたの?」


優希が思い出したかのようにつぶやけば、皆の視線が雄星に集まる。


「……ああ。話した」

「何だよ、その顔。もしかして、何か嫌味でも言われたわけ?」

「いや、むしろ……想像以上に褒められたな。だが、最終的にはまだまだだと、改善した方がいい点を延々と話されたけどな」

「げっ、マジで?」

「ああ。でも……今まで俺が出演してきた舞台をいくつも観てきたが、今回が一番活き活きしていて楽しそうだったと……そう言われたのは、嬉しかった」


晃志は、雄星を煽るようなことも言ってはいたが、悪い人ではないのだろう。

本人も言っていたが、弟のことが心配で、気にかけていたからこそ、あんな風に発破をかけてきたのかもしれない。


「優希とも、今度じっくり話してみたいって言ってたぞ」

「本当? 僕もぜひ話してみたいなぁ」

「……兄貴は、穏やかで優しそうに見えて、けっこうズケズケ物を言うタイプだから。覚悟しておけよ」

「うん? 分かったよ!」


自分の兄がけっこう腹黒い性格の持ち主であることをよく知っている雄星は、げんなりした顔をして忠告をしたのだが、優希は何も分かっていなさそうな笑顔でうなずいた。

< 114 / 120 >

この作品をシェア

pagetop