Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「ねえ、朝比奈くん。改めて、その……ぼくをユニットに誘ってくれて、ありがとう」
紙コップに入っていたジュースをぐいっと飲み切った謙杜は、照れくさそうにチラチラと目を逸らしながらも、はっきりとした口調で優希にお礼を伝えた。
優希が声をかけてくれなければ、自分は今回も一人で舞台に上がっていたはずだ。
こんな風に、誰かと舞台を成功させた喜びを分かち合えることも、知らないままでいただろう。
「こちらこそ、ありがとうございます。芥生先輩と一緒に舞台に立てて嬉しかったし、すごく楽しかったです! 芥生先輩のマレフィセント、迫力があってカッコいいのに、怖さもあって、正直怯んじゃいました」
「あー、めっちゃ分かる。顔面の迫力も相まって、手下役の俺もめっちゃ怖いと思ったし」
「でも、マレフィセントに付き従う塁生くんの手下っぷりも、すっごく良かったよ。こう、ずる賢い感じとか、マレフィセントを尊敬している気持ちとかも、表情や話し方からすごく伝わってきたし」
「マジで? もしかして俺、ほんとに今年のジョーカー、獲れちゃうんじゃねーの?」
優希に褒められた塁生は、にやりと口角を持ち上げる。