Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~


「あ、でも、僕たちの舞台前にちらっと観た、月組の高梨くんの演技も、表現力がすごかったよね。観ているこっちも、うるっときちゃったよ」

「俺は、ホームズの舞台で主演を務めていた生徒が気になったな。それから、シンデレラの舞台で魔法使いを演じていた生徒も。どちらも一年生らしい。俺も全ての舞台を観れたわけじゃないけど、あいつらは、かなり舞台慣れしているように感じた」

「へえ、そうなんだね」

「……って、おい! 俺の話にも、もっと興味持てよな!」


他の生徒の演技について話し始めてしまった優希と雄星に、塁生が不満そうにツッコむ。


「あはは。浅羽くんの話は、オレたちお兄さん組が、ちゃんと聞いてたよ~」

「で、でも、ジョーカーを獲るには、まだまだ経験値が不足してると思うけど……」

「いや、マジレスやめてもらってもいですか!? もうちょっと褒めてくださいよ!」

「え、えぇ? ぼく、正直者だから、嘘を吐くのはちょっと……」

「何でだよ!」

「ふふっ、芥生くんも、中々言うようになったね」


何てことのない話題で笑い合っているこの時間は、ユニットを結成したばかりの一か月ほど前には考えられないほど、居心地が良くて穏やかだ。

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