Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「ねえ、ちょっといい?」
和やかな空気が広がる中、二人に話しかけてきたのは、同じ一年星組に在籍している浅羽塁生だった。
カフェオレ色の髪をしていて、スタイルが良く目鼻立ちも整っている塁生は、今時な雰囲気をしたイケメンだ。
「うん、どうしたの?」
「あー、用があるのはアンタじゃなくて、そっちの八乙女のほうなんだけどさ」
目の前まで歩いてきた塁生は、雄星に人好きのする笑顔を向ける。
「アンタって、八乙女晃成の息子なんだよね? 俺と一緒にユニットを組んでくれないかなと思ってさ」
どうやら塁生も、雄星が八乙女晃成の息子だと知って声をかけてきた一人らしい。
雄星は内心で(またか)と辟易した気持ちになりながら、言葉を返す。
「悪いけど、お前とユニットを組むつもりはない」
「もしかして、もうそいつとやるって決めてる感じ?」
塁生は、のほほんとした雰囲気でりんごジュースを飲んでいる優希に目を向ける。
「ああ」
「ふーん。でも、ユニットは七人までで組むことができるだろ。俺も仲間に入れてよ」
「断る。お前みたいに、父さんの名前につられて近づいてくる人間が、俺は好きじゃない。そういう奴に限って、大した演技もできないからな」
「っ、はぁ?」
きっぱりと言い切った雄星の不遜な物言いに、塁生は気分を害したようだ。