Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
(八乙女くんは、興味なしって感じなのかな。まあ彼は、あの“八乙女晃成”の息子なんだもんね……でも、こうして改めて見ると、確かに目元とかがそっくりだな)
謙杜は人前に出ることが苦手だし、他人と関わることもあまり得意ではない。
けれど、芝居を観ることは好きだ。
当然、八乙女晃成の芝居も観に行ったことがある。
彼の演じる役は、大海賊の船長という役どころだった。
その時の謙杜は海賊物のアニメにハマっていたので、そのノリで観に行っただけだった。
しかし、八乙女晃成の演技を観て、芝居に対する考え方が変わった。
魂が震えるとはこういうことをいうのかと、身をもって実感した瞬間だった。それくらい、素晴らしい舞台だった。
謙杜が舞凛学園に入学することは、母親の意向もあり、前々から決まっていたことだったのだが……彼の芝居を観て、演じることに興味を持ったといってもいいかもしれない。