Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~


「おい、アンタたちさ。まさか飲み物に、何か仕込んでたわけ?」


塁生が詰め寄れば、三年生たちはニヤニヤと笑いながら、それが事実であることを認めた。


「あー、まあ? ちょーっと手が滑って、洗濯用の洗剤が入っちまったかもしれないけど?」

「ぎゃはは! でもまさか、そんなことになるなんてなぁ。俺らも知らなかったっていうか…「先輩たちさ。今、何て言いました?」


三年生たちの笑い声が、ピタリと止まった。

優希の背中をさすっていた琥太郎が、鋭い声音で話しかけたからだ。


「洗濯用の洗剤を入れたって言いましたよね? ……洗剤には洗浄成分である、界面活性剤が含まれていて、これによって消化管などが障害されるんです。初期症状は、嘔吐や腹痛、下痢など。重症化すれば、吐血や下血などがみられることもありますし、最悪、命に関わる危険性だってある。まさか、それを知らずに、お遊び感覚でやったなんて言わないですよね?」


優希動揺、基本的には温和で明るい雰囲気の琥太郎だが、今は見たことのない怖い顔をして、本気でキレている。

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