前世での誓い




仕事にいつも通り戻らないといけないので、どうにか立ち上がり、自分の席に戻って、周りの席を見渡す。きっと私が居なくても、問題なくまわる営業部。それは誰にでも言えることで、この人が居ないとまわらないというのは、今の会社には必要ない。


でも誰かにとって私は必要だと、言われてみたいとも思う。次本当にリストラをするとなった時に、標的にならないように。




お昼のチャイムが鳴り、みんながランチタイムに散らばっていく中、先輩が私の方へ駆け寄ってきてくれた。




「西村さん、今日一緒にランチ行かない?」




お誘いは滅多にないことで、多分私を気遣ってくれているんだと思う。




「ごめんなさい、先約があって…。もし良ければ、明日いかがですか?」


「そっか。じゃあ明日、ランチ行こう。ちなみに先約は、朝の輝かしい人?」




先輩の冷やかしは初めて。嬉しいような恥ずかしいような。答えないわけにもいかないし。一応頷いてみると、〝恋は大事だよ!頑張って恋しな!〟と何も言っていないのに、恋だと決まってしまった。途中参戦した、別の先輩にも後ろから応援されて、エレベーターに乗り1階まで降りた。




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