前世での誓い
「社長も同席してもらって間違えるなんて、僕がクビにならないといけないくらいだよ…」
「いやいや。それは営業部の存続に関わることになりますから…」
「教育係、頼めるかな。今の若い子、難しいと思うけど、サポートは部全体でしていけるように周知してあるから」
「喜んでお受けします」
部長はまだ話がある人を呼ばないといけないそうで、一足先に会議室を出た。足の力が抜けて、その場にへたり込む。段ボールも用意しなくて良いし、机の整理も引き継ぎもしなくて良い。土日の重たい休日を返してほしい。
「西村さん?大丈夫?」
会議室に行く前に良い話だと思うと声をかけてくれた先輩が、座り込む私に近づいて背中を摩ってくれた。
「先輩は、今日の私の話、知ってたんですか?」
「実は知ってた。金曜日は知らなくて、さっき部長から聞かされたの」
「そうでしたか…」
「ごめんね。先週、きつかったでしょ」
「いえ。1人になりたくなかったので、有り難かったです」
「教育係も、サポート全力でするから。一緒に育てて行こうね」
「はい。ありがとうございます」