前世での誓い





半ば強引だったけど、私も拒否しなかった。また新さんと2人で会える理由もできたし。頷いて返事すると、〝これで今週1週間、乗り越えられるな…〟と小声で聞こえてきて、吹き出すように笑ってしまった。





「笑わないでよー!本気で結構嬉しいんだから」





残り20分もあっという間に過ぎてしまい、穏やかで温かい休憩時間は終わり。午後から外回りだという新さんを会社の前で見送り、私も会社に戻った。


その2日後、新入社員を営業部に迎え、私と先輩が新入社員の教育係に。私の担当は、新卒の各務くん。次の日からは全部署の新入社員が集まって、研修が1週間あるらしい。今日は営業部の1日の動きを説明したり、会社の物品場所を説明したり、自分の復習にもなるような普段はしない行動まで説明した。





「質問があります」


「はい、どうぞ」


「西村さんが、営業部に入った理由は何ですか?」


「理由か…」





この会社に入ったのも、営業部に配属されたのも、私の場合は全て偶然。特に希望の職もなく、大学内の求人で最初に目についた会社の面接を受けた。そしたら合格して、職種の希望がなかった私は、人気のなかった営業部に配属された。





「偶然、って言ったら期待はずれかな?」


「そんなことないですよ。偶然でもここに西村さんがいるのは、この部署に西村さんが必要だったからじゃないですか?」




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