前世での誓い

運命の糸





各務くん、入社2日目。今日はひっきりなしに転勤の挨拶に来社する会社が多く、いつもより1本早い電車に乗って出勤した。新さんには会わない代わりに、出社すると各務くんが居た。社内の研修に参加する前に、営業部に寄ったらしい。





「西村さん、おはようございます」


「早いね。意気込みが伝わる」


「研修前に西村さんに会いたくて、早く来ちゃいました」


「…私に?可愛いこと言うね」





私と各務くんは3歳差で、弟みたいな感覚。すっかり懐かれているみたいで、頭を撫でてしまいそうになる。




「研修は私も参加したけど、研修の先生すごく分かりやすく説明してくれて勉強になるし、社会のルールも教えてもらえるから。ちゃんと聞いて、頭に入れて。実践できるように、頑張ってきてね」


「はい。頑張ります!この研修が終わったら、西村さんに教えてもらえるんですよね?」


「多分そうだと思うけど」


「じゃあ俺、西村さんと仕事できるの楽しみに、研修頑張ります」





新さんといい各務くんといい、子犬感のあるやつばかりで、言うことも可愛い。満足したようで、リュックを背負い直してエレベーターへ向かう各務くん。背中に向かって頑張れと小声で呟くと、聞こえていたかのように振り返り、満面の笑みで手を振ってきた。

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