『顔も見たくない』と振られた御曹司に十年越しで執着されていました
(ぜんぶ、航生君のおかげなんだよね)
最悪の再会のはずだったあの夜、紗月の運命は大きく変わったのだ。元同級生の初恋の人、そして今はたったひとりの最愛の夫によって。
「あと少ししたら出発しようか」
準備を終えた紗月は、窓辺に立つ航生の横に近づいて、甘えるように軽くもたれかかった。
「わかった」
そう答えると、航生は自然に紗月の腰に手を回し、引き寄せてくれる。
ふと、顔を見上げると航生が感慨深げにこちらを見つめていた。
「どうしたの?」
「本当に紗月は俺の妻になったんだな」
「ふふ、実は私もたまに不思議になるんだ」
紗月は航生に寄り添いながら、言葉を落とす。
十年前、『顔も見たくない』と言われた相手と、お互いを深く想い合う夫婦になるなんて。いろいろこんがらがってしまった縁だったけど、今と未来に繋がっているのなら。過去の辛い思い出すら愛おしく思えた。
すると、航生の腰に回った手が体のラインを確認するように上下になぞり始めた。
「ちょっ、くすぐったいよ」
思わず紗月が身を捩ると航生は真剣な顔になった。
「また痩せたんじゃないか。ずっと食事制限してただろう?」
最悪の再会のはずだったあの夜、紗月の運命は大きく変わったのだ。元同級生の初恋の人、そして今はたったひとりの最愛の夫によって。
「あと少ししたら出発しようか」
準備を終えた紗月は、窓辺に立つ航生の横に近づいて、甘えるように軽くもたれかかった。
「わかった」
そう答えると、航生は自然に紗月の腰に手を回し、引き寄せてくれる。
ふと、顔を見上げると航生が感慨深げにこちらを見つめていた。
「どうしたの?」
「本当に紗月は俺の妻になったんだな」
「ふふ、実は私もたまに不思議になるんだ」
紗月は航生に寄り添いながら、言葉を落とす。
十年前、『顔も見たくない』と言われた相手と、お互いを深く想い合う夫婦になるなんて。いろいろこんがらがってしまった縁だったけど、今と未来に繋がっているのなら。過去の辛い思い出すら愛おしく思えた。
すると、航生の腰に回った手が体のラインを確認するように上下になぞり始めた。
「ちょっ、くすぐったいよ」
思わず紗月が身を捩ると航生は真剣な顔になった。
「また痩せたんじゃないか。ずっと食事制限してただろう?」