これは果たして恋なのか。
家に帰ってからは、わたしと蒼は原則仲良しモード。
もちろん、今朝起きたお弁当騒動は話題にも出さない。

この仲良しモードは、二人間でなにか取り決めをした訳じゃない。
 昔、一度両親の前で派手に口喧嘩をしたときに過度に心配されてしまったため、自然とそうするようになったのだ。

美味しいご飯、賑やかな食卓、優しい家族。私は本当に恵まれていると感じる。

不意に、横から箸が伸びてきた。

「姉さんプチトマトのこしてんじゃーん。いらないならちょーだい。」

 あっという間もなくかっ攫われていったプチトマト。

…いや好物だからとっといたヤツーー!!

家族の前だから変に抵抗するわけにもいかない。
「い、いいよいいよ。どーぞ。あはは。はは。」

視界の端、蒼がふっと笑ったのが見えた。弁当事件の仕返しのつもりなのだろう。

前言撤回。このクソ生意気な弟だけは、いつか滅す。
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