これは果たして恋なのか。
「今ちょうど今度の校外学習のルート決めしてるだろ?」

「あぁ、うん」
 1年生は、2週間後に遠足がある。他の学校と比べれば7月と遅い時期だ。

 今は各クラス班決めが終わり、班行動のルート決めをしているタイミング。
 ちなみに私の班は、わたしと春夏とみぞれ、学級委員の河野くん、バスケ部の山浦くんに帰宅部の杉野くんというメンツだ。

「うちの班の子が、お前のとこと一緒に回りたいんだとさ。他のやつらも賛成してるから、お前んとこに了承もらってルートこっちに回してくんね?」

 なるほど。
 グウゼンルートが被ってマシターって言って一緒に周る算段か。

「'うちの班の子'ってことは、女の子?私の班に好きな人でもいるのかな」

 大方人気者の山浦くんてとこかな。
 すると何故か蒼は口いっぱいに梅干しを頬張ったような顔をして、ため息をついた。

「だからぁ、言わせんなよ」
「何が?」

「"王子様"と周りたいんだとさ。」

 ぽかん、としてしまった。

 え、私が本命??

「え、まじ?」
「まじ」
ええ〜…。いやでもなんというか。

「班の中にも一人王子がいるのにね」
 わたしたちは"王子姉弟"だ。

 私の言葉の意味がわかったのか、蒼の顔が渋くなる。
 わたしより蒼のほうが顔の強さでいえば比べ物にならないのだが。

「俺は塩対応すぎるんだとさ」
なるほど。なんかかわいそ…。
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