これは果たして恋なのか。

夏の祭り


***

「どこ行く?ねえどこ行く!?」

「春夏、ちょっと落ち着こう……」

「落ち着けないよひなぴー!!」

校外学習から2週間。蝉の鳴き声が本格的に五月蝿くなり始めた7月の末、私たちは夏休みを迎えた。

一学期最後のホームルームを終えた後、わたしは校外学習のメンツ5人プラス蒼と一緒に、学校の近くのファミレスに来ていた。

校外学習を機に仲良くなった私たちは、夏休みにどこか出かけようという話になり、今はその打ち合わせだ。

騒がしすぎる春夏を窘めつつ、実はわたしもかなり浮かれている自覚がある。何しろ高校に入ってから初めての長期休暇。
しかも去年は諸事情により、夏休みの楽しい思い出はほとんどない。

それにしても。

「予定、全然合いませんね…」

しょぼくれた顔で呟いた杉野くんの言う通り、私たちは日程決めから既に苦戦していた。

各々、家族旅行や部活、バイトなどで中々予定が合わないのだ。

「あ、2日は?8月の」

みぞれがカレンダーアプリの空白を指さす。

ーーあ、その日は。

「夏祭り」

蒼がわたしの心を読んだかのようなタイミングで言った。
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