愛なんて要らないから
「悠は何か悪いことをしたんでしょうか。命を奪われなければいけないようなことを、したんでしょうか」
こんなことを皓太さんに問いかけても無駄で、ただ彼を困らせてしまうだけなのに。
でも、誰でもいいから、悠の死について納得のいく説明をして欲しかった。
そうでなければ、私は悠の死を完全に受け入れられない気がして堪らなかった……。
「俺には悠くんがどんな人間なのかわからないから、美羽ちゃんの望む答えは言ってあげられない。だけど、悠くんが美羽ちゃんのことを心から愛していたのは分かる」
皓太さんから渡されたのは、先ほど悠の病室で、ベッドの枕元に置かれていたピンク色の表紙のアルバムだった。
「妹さんから美羽ちゃんに渡して欲しいって預かった。中身はもちろん見ていないけど、そのアルバムの重さは、美羽ちゃんへの想いの証なんじゃないかなって」
ずっしりと重みを感じるアルバム。
そうはいっても、私たちが会ったのは数えるくらいで、そんなにたくさん写真を撮ったわけではないのに……。
不思議に思いながらアルバムを開いてみると、その中には写真だけではなく、その写真の思い出やその時の悠の気持ちがメッセージカードに綴られていた。