敵に恋してしまった

第1話 彼の秘密を知ってしまった

私は今日、彼の秘密を知ってしまった。
「ここが家?」
「そう」
ここって、敵対しているマフィアのアジト。
私はおそるおそる聞いた。
「……マフィアなの?」
私の質問に、彼はまずいという顔をした。
「……マフィアの息子」
私と彼は、違う組織のマフィア。アジトがバレたら終わりだ。
「…敵対してる組織にアジトがバレて大丈夫なの?」
彼は言葉の意味に気付いたのか、顔を真っ青にしている。
「……そっちも、マフィアなの?」
「私はマフィアの一人娘。涼宮楓は偽名。本名は、柴崎優香」
「敵なのに、本名を話していいの?」
「……私とあなたはクラスメート。クラスメートなら、本名を話してもいいでしょ」
「僕たちの関係はあくまでクラスメート。抗争が起きたら敵同士。それでいいよね?」
「……もちろん。そうじゃなきゃ、関係は続けられないわ」
私たちはあくまでクラスメート。本当は敵同士。
その言葉に、胸が痛んだ気がした。
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