星降る街のリトルウィッチ

第一章

夜空から星が落ちてくる世界があった。

それは願いが形になったもの――と、言われている。

主人公のミナは、そんな星を集める「星拾い」の少女だった。まだ15歳。大人たちに混ざって仕事をするには、少しだけ若すぎる。

「またこんな遠くまで来ちゃった…」

ミナはランタンを片手に、森の奥へと足を進めた。今夜は特別な流星夜。普段よりもたくさんの星が落ちる日だ。

でも――

「危ないって言われてたのにね」

森の奥には、“黒い星”が落ちることがある。

普通の星は淡く光って、触れるとあたたかい。でも黒い星は違う。冷たくて、触れた人の心を飲み込んでしまう。

そのときだった。

ドン、と重たい音が響く。

「……落ちた」

ミナは息をのんで、その場所へ駆け出した。

そこにあったのは――

黒い星ではなかった。

けれど、普通の星とも違った。

淡く青く光る、小さな星。そしてその隣に――

「……人?」

倒れていたのは、同じくらいの年の少年だった。

銀色の髪に、夜空みたいな瞳。

「大丈夫!?」

ミナが声をかけると、少年はゆっくり目を開けた。

「……ここ、どこ?」

「星降る街の外れの森だよ。あなた、空から落ちてきたの?」

少年は少し考えてから、小さくうなずいた。

「僕は……レイ。星を、探してる」

ミナは笑った。

「それならちょうどいいよ。私、星拾いだから!」

だけど、そのときミナはまだ知らなかった。

レイが探している“星”が、この世界を変えてしまうほどの力を持っていることを。

そして――

彼自身が、“落ちてきた星”そのものだということを。



次の日から、ミナとレイは一緒に星を探すことになった。

笑ったり、ケンカしたり、時には危険な黒い星から逃げたり。

少しずつ、ミナの世界は変わっていく。

でも同時に、レイの存在を狙う影も近づいていた。

「その星は渡さない」

黒いマントの男が現れた夜、ミナは初めて恐怖を知る。

「レイは物じゃない!」

震える声で叫ぶミナ。

その瞬間、彼女の手の中で――

ひとつの星が、強く輝いた。



それは、“願い”だった。

守りたいという、強い想い。

そして物語は、ここから大きく動き出す――。
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