私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「一緒に暮らしてんの?」

田辺の声は、軽い。でも、その奥にあるものは、鋭い。

逃げ場を塞ぐように。私は一瞬、言葉を失った。

どう答えるべきか。考えるより先に——

「……はい」

隣から、はっきりとした声がした。

蓮だった。迷いも、躊躇いもない。まっすぐな肯定。

「梨沙さんと、真剣に交際しています」

思わず、彼を見る。その横顔は、静かで。

でも、強い。田辺は一瞬だけ目を細めた。

そして、ふっと笑う。

「へえ」

椅子に深く座り直す。

「編集長が、作家に手を出したのかよ」

その言い方に、胸が、ざらりとする。

何か言い返さなければ。そう思った瞬間——

「そういう言い方は、どうかな」

蓮が、低く言った。

静かに。でも、はっきりと。
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