私を言葉で抱く年下作家の溺愛
それは、あまりにも突然だった。

朝、編集部に入った瞬間。空気が違うと、すぐに分かった。

視線。ざわめき。そして——

机の上に置かれた一冊の雑誌。

手に取る。ページを開く。そこに載っていたのは——

「新進気鋭作家×編集長の禁断愛」

——息が止まる。写真はない。

でも、状況も、関係も。全部、分かるように書かれている。

私と、蓮のことだと。

何も言えない。ただ、ページを閉じる。

「編集長」

顔を上げると、木原君がいた。

少しだけ、困った顔で。

「社長がお呼びです」

——来た。逃げられない。分かっていた。

私は静かに立ち上がった。

廊下を歩く。一歩ずつ。重い足取りで。

社長室の前で立ち止まる。ノックをする。
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