私を言葉で抱く年下作家の溺愛
そして、静かに続ける。

「そして私の役目も、これでお終い」

その一言で、空気が、わずかに変わる。

彼が、足を組んだ。

さっきまでの柔らかさが、少しだけ消える。

「……最初から」

淡々と、言う。

「あなたが書き終わるまでの恋愛だったもんね」

自分で言いながら、胸の奥が、少しだけ痛む。

でも、それが“正しい形”のはずだった。

そう決めたのは、自分だから。

その空気を破ったのは、彼だった。

不意に、手を取られる。

「……え?」

驚いて顔を上げる。

彼の手は、思っていたよりも強くて。

逃がさないみたいに、しっかり握られていた。

「だったらさ」

低く、言う。

「この恋愛も、増版するか」
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