ルックアットミー
明美が私の手を痛いほどに握り締めて叫ぶ。
その声は大好き大好きと叫んでいるようにしか聞こえなかった。
「好都合だね。これからふたりで、やり直すんだから」
ちょっと無理して笑って見せたのに、明美はずっと泣いていた。
泣きながら言っていた大嫌いが、いつの間にかごめんねに変わって、やがてありがとうになった。
明美はきっと覚えていないだろうけれど。
一度は一緒に落ちた中だ。
これからゆっくり這い上がればいい。
私は病室へ近づいてくる両親と医師の声を聞きながら、そう思ったのだった。


END


< 266 / 266 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

悪霊配信アプリ

総文字数/21,517

ホラー・オカルト80ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「悪霊配信アプリ」 教室に居場所のない茉莉はいつものメンバーと授業をさぼっていた。 が、仲間のひとりの行動により茉莉が裏切者扱いされることに 学校に居場所がなくなった茉莉は突発的に歩道橋から飛び降りようとするのだけれど…?
めじるしチャームの怪

総文字数/35,180

ホラー・オカルト139ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
今大流行のめじるしチャーム だけどそれにも怖いお話があるって知ってる? あなたが持っているそのめじるしチャームは 本当に大丈夫なものかしら?
ハル

総文字数/50,377

青春・友情186ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
田舎の祖父が亡くなった 大きな家の片づけをするためにそこを訪れたのだけれど 祖父が残してくれたポンコツロボットが置き去りにされていた あんたも私もポンコツ ポンコツ同士仲良くしようか

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop