傷ついた王子は森の魔女に癒される
「すみません、ファリエルさん。私、ジャーヴィスさんから話を聞いて知ってました、ボナマハト王国が滅亡したこと」
「……謝らなくていい」
微かに首を振ってみせる。
処刑された直後、リリアナに召喚されて。
そのときにすぐ『祖国はもう滅亡している』と聞かされたとしたら、到底受け入れられなかっただろう。
君を責めたいわけじゃない――顔を綻ばせてみせたくても、こわばった頬はどうしようもなかった。
顔を上げ、改めて祖国の惨状を目の当たりにする。
何が起きたかは、おおよそ想像は付く。
王位を継いだであろう兄グンナールに政治の才はなかった。だからこそ父は、革命派からも御しづらいと評されていた僕に王位を継がせたかったのだ。
でも僕が処刑されてしまった結果、兄が王位を継ぎ、革命派が王権を打倒したのだろう。
そして革命派の中に、国を治めて行けるほどの統率力がある者は居なかった。
無政府状態に陥り、国民が逃げ出し。
ボナマハト王国は滅亡した――。
廃墟を眺め渡しながら歩く。後ろからリリアナがついてくる。
見覚えのある街並みに、胸が締めつけられる。
物売りの呼び込み、子供たちのはしゃぐ声。
つい先日まで、そこは活気あふれる場所だった。
建物の残骸の散らばる大通りを進んでいく。人影は全く見当たらない。
しばらく行くと、王都の中央広場に到着した。
「っ……!」
全身の血が凍る錯覚。
見覚えのある処刑台がそこにはあった。
「……謝らなくていい」
微かに首を振ってみせる。
処刑された直後、リリアナに召喚されて。
そのときにすぐ『祖国はもう滅亡している』と聞かされたとしたら、到底受け入れられなかっただろう。
君を責めたいわけじゃない――顔を綻ばせてみせたくても、こわばった頬はどうしようもなかった。
顔を上げ、改めて祖国の惨状を目の当たりにする。
何が起きたかは、おおよそ想像は付く。
王位を継いだであろう兄グンナールに政治の才はなかった。だからこそ父は、革命派からも御しづらいと評されていた僕に王位を継がせたかったのだ。
でも僕が処刑されてしまった結果、兄が王位を継ぎ、革命派が王権を打倒したのだろう。
そして革命派の中に、国を治めて行けるほどの統率力がある者は居なかった。
無政府状態に陥り、国民が逃げ出し。
ボナマハト王国は滅亡した――。
廃墟を眺め渡しながら歩く。後ろからリリアナがついてくる。
見覚えのある街並みに、胸が締めつけられる。
物売りの呼び込み、子供たちのはしゃぐ声。
つい先日まで、そこは活気あふれる場所だった。
建物の残骸の散らばる大通りを進んでいく。人影は全く見当たらない。
しばらく行くと、王都の中央広場に到着した。
「っ……!」
全身の血が凍る錯覚。
見覚えのある処刑台がそこにはあった。