傷ついた王子は森の魔女に癒される
急いで扉を開け放ち、外へ飛び出す。
辺りを見回す。人影はもう、どこにも見えない。
「ファリエルさん……!」
その場にくずおれる。
抑えていた涙が一気に溢れ出した。
両手で枯葉ごと土を握りしめる。落ちた涙が染み込んでいく。
「ごめんなさい、ファリエルさん……!」
――ファリエルさんと過ごす日々が、ずっと続いて欲しいと思っていた。
私が召喚してしまったんだから、ファリエルさんが『帰りたい』と言わない限りは、いつまでだってこの家でのびのびと暮らして欲しかった。
でも、私の渡したお守りのせいで。
ファリエルさんは処刑されてしまった。
召喚した直後に見た、身体中に刻まれた深い傷。
きっと処刑される前に拷問されたんだ。
どれほど痛かっただろう。苦しかっただろう。悔しかっただろう。
胸が押しつぶされる。
この痛みで死んでしまえたらよかったのに――!
「ごめんなさい、ファリエルさん……! 追い出しちゃって、本当にごめんなさい……!」
優しい王子様と過ごした日々が、次々と浮かんでは消えていく。
身体を拭いてあげたときのこと。育ててもらった野菜が大きくなりすぎたこと。
薬作りに失敗して目が見えなくなったときに、一晩中そばにいてくれたこと。
ご飯を食べるときはいつも、なんてことない料理をおいしそうに食べてくれた。
『リリアナの手料理は、本当においしいな』って微笑んでくれた。
ずっとこのまま、ファリエルさんと暮らしていけたら。
何度そう願ったかわからない。
「でも私、ファリエルさんと一緒にいちゃダメなんだもん。私のせいであんなに傷つけられて、殺されそうになったんだから……! ぜんぶせんぶ、私が悪いんだ……!」
辺りを見回す。人影はもう、どこにも見えない。
「ファリエルさん……!」
その場にくずおれる。
抑えていた涙が一気に溢れ出した。
両手で枯葉ごと土を握りしめる。落ちた涙が染み込んでいく。
「ごめんなさい、ファリエルさん……!」
――ファリエルさんと過ごす日々が、ずっと続いて欲しいと思っていた。
私が召喚してしまったんだから、ファリエルさんが『帰りたい』と言わない限りは、いつまでだってこの家でのびのびと暮らして欲しかった。
でも、私の渡したお守りのせいで。
ファリエルさんは処刑されてしまった。
召喚した直後に見た、身体中に刻まれた深い傷。
きっと処刑される前に拷問されたんだ。
どれほど痛かっただろう。苦しかっただろう。悔しかっただろう。
胸が押しつぶされる。
この痛みで死んでしまえたらよかったのに――!
「ごめんなさい、ファリエルさん……! 追い出しちゃって、本当にごめんなさい……!」
優しい王子様と過ごした日々が、次々と浮かんでは消えていく。
身体を拭いてあげたときのこと。育ててもらった野菜が大きくなりすぎたこと。
薬作りに失敗して目が見えなくなったときに、一晩中そばにいてくれたこと。
ご飯を食べるときはいつも、なんてことない料理をおいしそうに食べてくれた。
『リリアナの手料理は、本当においしいな』って微笑んでくれた。
ずっとこのまま、ファリエルさんと暮らしていけたら。
何度そう願ったかわからない。
「でも私、ファリエルさんと一緒にいちゃダメなんだもん。私のせいであんなに傷つけられて、殺されそうになったんだから……! ぜんぶせんぶ、私が悪いんだ……!」