藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
「ただいま」
「おかえりなさい!」
玄関を開けると、まるで尻尾を振って駆け寄ってくる子犬のように、片瀬くるみが満面の笑みで現れた。
「こーら、足は?」
「大丈夫です! それより部長、どんな感じですか?」
片瀬くるみは俺の両腕を掴むと、首をかしげて背中の後ろを覗き込んだ。
「あれ? 持って来てくれなかった……」
今度はタレ耳ウサギになったように、ショボンとする。
俺は笑いをこらえつつ、カバンの中からサンプルを一部ずつ取り出した。
「ほら」
「わあっ! すてき、可愛い!」
片瀬くるみは両手で受け取ると、目を輝かせてピョンピョン跳ねる。
「こら! だめだろ」
やめさせようとして、俺は咄嗟に子どもを抱っこするように彼女を抱き上げた。
「ひゃっ、びっくりした。わあ、高ーい!」
嬉しそうに天井に手を伸ばす片瀬くるみは無邪気で、俺も思わず頬が緩んだ。
そのままリビングに行くと、ソファにそっと座らせる。
「足首はほんとに大丈夫か?」
ひざまずいて手を添え、少し動かしてみた。
「痛みは?」
「ないです。もう平気」
「よし。じゃあ、昼飯食べたらフォーラムへ行くか」
「はい! あのね、オムライス作ったの。デミグラスソースで、卵がトロトロの」
「へぇ、それは楽しみだ」
あまりに笑顔が可愛くて、俺はしばし現実を忘れる。
今夜から、彼女はもうここにはいないということを……
「おかえりなさい!」
玄関を開けると、まるで尻尾を振って駆け寄ってくる子犬のように、片瀬くるみが満面の笑みで現れた。
「こーら、足は?」
「大丈夫です! それより部長、どんな感じですか?」
片瀬くるみは俺の両腕を掴むと、首をかしげて背中の後ろを覗き込んだ。
「あれ? 持って来てくれなかった……」
今度はタレ耳ウサギになったように、ショボンとする。
俺は笑いをこらえつつ、カバンの中からサンプルを一部ずつ取り出した。
「ほら」
「わあっ! すてき、可愛い!」
片瀬くるみは両手で受け取ると、目を輝かせてピョンピョン跳ねる。
「こら! だめだろ」
やめさせようとして、俺は咄嗟に子どもを抱っこするように彼女を抱き上げた。
「ひゃっ、びっくりした。わあ、高ーい!」
嬉しそうに天井に手を伸ばす片瀬くるみは無邪気で、俺も思わず頬が緩んだ。
そのままリビングに行くと、ソファにそっと座らせる。
「足首はほんとに大丈夫か?」
ひざまずいて手を添え、少し動かしてみた。
「痛みは?」
「ないです。もう平気」
「よし。じゃあ、昼飯食べたらフォーラムへ行くか」
「はい! あのね、オムライス作ったの。デミグラスソースで、卵がトロトロの」
「へぇ、それは楽しみだ」
あまりに笑顔が可愛くて、俺はしばし現実を忘れる。
今夜から、彼女はもうここにはいないということを……