無自覚系お姫様、溺れるほどに愛され中

「俺、紺野さんのこと応援したいんだ」 


きらきらまっすぐな目で真剣にそう言われた。


「なんで名字なの? 昨日は羽奈って呼んでたような?」


ふふふ、って声が出ちゃった。なんか久しぶりに声を出して笑った気がする。


「馴れ馴れしいって思われるのやっぱ嫌だから」


ちょっと口を尖らせて、もしかして照れているのかな。


「羽奈でいいよ、呼び捨てで」


「……じゃあ羽奈、よろしく」


なんかお互い少しくすぐったい。


「でも応援したいってどういう意味? これまでだってずっとそばにいてくれたのに」


「いや、もっと笑顔にしたいっていうか思い出だっていっぱい作りたいっていうか……元気ないじゃん、無理してそうだし」


「そっか。そう見えてたんだね」


まっすぐな眼差しは強がりも意地っ張りもすべてお見通しだったんだ。

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