万華鏡は月を巻き戻す
「お別れだよ、羽瑠。
君が“生きる未来”に変わった。
だから……俺は、ここにはいられない。」
「それって……まさか。」
頭の中で、答えが形になる。
――私の腎臓が朔に移植されない未来になった。
――だから、朔は“存在し続けられない”。
「やだ……そんなの、いやだよ。」
声が震える。
涙が勝手に溢れてくる。
「朔……!
私、朔が好きだよ。
いかないでよ……!」
朔は、泣きじゃくる私の頬にそっと触れた。
その手は、少しだけ冷たかった。
「ありがとう。
俺も好きだよ。羽瑠と過ごせて、本当に楽しかった。
同級生として隣に並べたこと。
デートしたこと。
寝落ち電話したこと。
全部、全部……最高に幸せだった。
羽瑠に“返せた”ことも、よかったと思ってる。」
その言葉に、胸が痛む。
「なんでよ……そんなのってない。
初めから……死ぬ覚悟で、私の未来を変えに来たの……?」
問いかけると、朔はへにゃりと笑った。
あの、いつもの優しい笑い方で。
「幸せな時間をありがとう。
一瞬でも羽瑠の“彼氏”になれて、俺は悔いなんてない。
どうか……綺麗なものを見て、
優しいものに囲まれて、
幸せになって。」
そう言って、朔の手が私の頬からそっと離れた。
君が“生きる未来”に変わった。
だから……俺は、ここにはいられない。」
「それって……まさか。」
頭の中で、答えが形になる。
――私の腎臓が朔に移植されない未来になった。
――だから、朔は“存在し続けられない”。
「やだ……そんなの、いやだよ。」
声が震える。
涙が勝手に溢れてくる。
「朔……!
私、朔が好きだよ。
いかないでよ……!」
朔は、泣きじゃくる私の頬にそっと触れた。
その手は、少しだけ冷たかった。
「ありがとう。
俺も好きだよ。羽瑠と過ごせて、本当に楽しかった。
同級生として隣に並べたこと。
デートしたこと。
寝落ち電話したこと。
全部、全部……最高に幸せだった。
羽瑠に“返せた”ことも、よかったと思ってる。」
その言葉に、胸が痛む。
「なんでよ……そんなのってない。
初めから……死ぬ覚悟で、私の未来を変えに来たの……?」
問いかけると、朔はへにゃりと笑った。
あの、いつもの優しい笑い方で。
「幸せな時間をありがとう。
一瞬でも羽瑠の“彼氏”になれて、俺は悔いなんてない。
どうか……綺麗なものを見て、
優しいものに囲まれて、
幸せになって。」
そう言って、朔の手が私の頬からそっと離れた。