極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 そして誰よりも早く金盞花の聖女の一角を射止めるのだ。
 目標とするあの深紅の髪の乙女のように――!

(だというのに……あのような孤児風情が、聖女会を悩ませていた大問題を解決に導くなんて!)

 私は改めて決意する。
 聖女会に存在することすらおこがましい、下賤の白髪娘め。目障りなやつは必ず、私がこの手で聖女会から追い出してやる……!

「でも――今はそれよりも罰せられなければならない者が、目の前にいるわね」

 その宣告に肩を強く震わせ、足元に跪いた少女が竦んだ。

「リナ……どうして私に教えなかったの? 聖力を溜め込む性質を持つ種のことを……」
「も、申し訳ありません、アンジェリカ様!」

 リナ・ハストン……聖都の寂れた区画で暮らすとある花屋の娘。

 三つ編みにしただけの、飾り気のない焦げ茶の髪に陰気な顔。
 本来なら私と向き合って話をすることすら憚られる卑しい下級平民だけれど……今は慈悲深くこうして同室に招き(かしず)くことを許している。
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