極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 リナは耐えられないというように自分の肩をぐっと掴んで後ろを向いた。
 だが、私は諦めず彼女の背中に、言葉をぶつける。

「リナ、目を背けないで! あなたの気持ちはわかる……お母さんを亡くして苦しんだお父さんに、もうこれ以上辛い思いをさせたくなかったんでしょ! でも、そのために……あなたがこうやって恐怖で、やりたくもないことに従わされるのは……違うよ」

 何も知らないくせに――拒絶する彼女の背中はそう語っているようにも思える。なんとなく、その姿には共感を覚えた。

 私も昔はそうだったんだ……あっちの世界で、誰かの拒絶や裏切りを恐れては、差し出してくる手を無視してた。その中には正しいものも、間違ったものもあっただろうけど……自分の目でちゃんとそれを見分けようとする気持ちを、捨ててしまったんだ。でも、今は――。

「失われた命は、返らないっ! その辛さを知っているあなたが……選ぶ選択は、これでいいの⁉」
「……う、う」

 彼女は背中を振るわせ、耳を塞ぎながら大きく頭を振った。
 ひどいことを言っているのは分かってる。でも……今私が大切な友達を救うために、彼女に掛けられる言葉は――できることは、これしかないから。
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