極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 軽く咳払いしたラエルさんに、私はくすりと笑ってしまった。

 ……魔女帝の言う通りだ。私にとってこの疑問をはっきりさせることは、もはやこの先の人生と同じくらい、重大なこと。それを聞ける機会は、この先もう無いかもしれない。

 彼女の助け舟で、ようやく決心がついた。正直、怖いけど……覚悟を決めて聞いてみよう。

「――ラエルさん。あなたはもしかして……私のお兄さんなんじゃないですか?」

 スッ――と、息を吸い込む音だけがして。彼はしばらく瞳を閉じる。

「……………………」

 呼吸の音だけが響く、静かな時間がしばらく流れた後。
 彼女は魔女帝に顔を向けた。

「……陛下。明日少しばかりお時間をいただけないでしょうか。どうやら……真実を話さなければならないようです」
「よかろう。余も少しばかり座すのに飽いた。ここにこの娘が送られたのも天の配剤……そなたの意思を尊重することにしよう」
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