極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「相性のいい魔法を見つけ、その威力を相乗させて! 下を向いてる暇はないわよ!」

 ――ここに集まった人たちは……それでも誰ひとり諦めようとはしない。皆……きっと自分で思っているより、ずっと強い心を持ってるんだ。そしてそれは、隣に誰かがいてくれることで、何十倍にも――。

「僕らも微力だけど、力にならせてくれ」
「……魔力は少ないが、気持ちだけはお前たちと同じだからな」

 アルベール様やラエル兄さん……それから、いつの間にか崩れた階段から上がってきた騎士たちが、メナの作り出したコピーに手を添え、お互いを鼓舞し合う。

 そしてその力の手綱を握り、虚無を押し返す奇跡の力として光の道に束ね合わせるうちに、いつしか私の中にはこんなイメージが生まれていた。


 ……この世界に最初、虚無だけがあったとするなら……いや、その虚無さえもどうして生まれてきたのだろう。距離も高さも存在しない無色のどこかへ、ぽつりと浮かんだほんの小さな黒点。
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