極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
『シーリよ、名残惜しいがこれで一旦お別れだ。だが君には追って魔帝国から特別名誉国民証明が届くだろう。以降はいつでもこちらに来れるようになる。それにホルドキア領の屋敷は元々お前の実家だ、聖王国が嫌になったらいつでも帰ってこい。(後……アルベールよ。お前、俺との決着がつかないまま妹に手を出したら……わかってるな?)』
『(……過保護な兄さんだなぁ。心配しなくても、当分そんなことをしてる暇はないだろうさ)』

 平和条約を破り侵攻した魔帝国への賠償責任の有無など、細々とした内容については、これから時間をかけて決めていくのだろう。ラエル兄さんは私には笑顔で――アルベール様とはまた喧嘩腰でなにかやりとりしながら、渋々魔帝国へと帰還していった。

 それから、たくさんの聖女たちと兵士たちが聖都へと帰ってきて。
 私もマール様やポピア、第五班の面々たちと再会を祝い……ひと時の平和を分かち合う。

 その後少し遅れてルイーゼ様が大聖殿へと戻ってきた。

『ありがとう、シーリ。ようやく私の胸に刺さっていた棘も抜けたわ。いつになるか分からないけど、またメナに会いに行こうと思うの。いつか……聖女としての務めを退いたら、魔女帝にお許しをいただいて魔帝国に帰化するつもり。彼女が自由になれた時に迎えてあげたいから』
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