男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。
短く答えると、先生は小さく息を吐いた。
担「よし。じゃあ寮に案内する」
私は頷いた。
寮生活。そこが私の居場所になる。
――帰る家がない私にとって、ここしかない。
校舎を抜け、寮へ向かう道を歩く。
春風が制服の裾を揺らした。
途中、先生がちらりとこちらを見て言う。
担「寮の件だが……手違いで部屋がそこしか空いてなかった」
『……手違い?』
担「そういうことになってる。気にするな」