ダウナーちゃんは死にたがり
煙草の先端から、灰が落ちた。

「……急にお母さんみたいなこと言うじゃん」

「なんとなく思っただけだよ」

亮哉は少しだけ目を細める。

「隈、出てる?」

「ちょっと。」

「マジか」

「私も人のこと言えないけど。」

伊織は空を見上げたまま、小さく息を吐く。

「二時くらいに、また死にたくなった。」

その言葉に、亮哉は何も言わなかった。

ただ、煙草を持つ指先に少しだけ力が入る。

伊織は続けた。

「窓、開けて。

落ちようかなって思った。」

風が吹く。

今度は少し強い。

「……でも。」

伊織は目を細める。

「宇野くんの後味が悪くなりそうだったからやめた。」

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