皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
私を抱えたまま廊下を歩く彼に、屋敷内の人間は一瞬驚いたように目を丸くするが、すぐに柔らかな微笑みを浮かべて道を空けてくれる。

庭園に到着しても彼は私を下ろさず、行きたい場所や触れたい花、様子を確認したい木などはないか尋ね、希望を叶えてくれる。

さらに私の顔色などにも終始気を配ってくれていた。

久し振りに自然に触れ、気分が落ち着く私を穏やかな目で見守ってくれる。

それからというもの、彼は私の体調が回復して落ち着くまで、毎日私を庭園に抱えて連れて行ってくれた。

多忙な自身の予定を調整して、毎日帰宅してくれていた。

夕方までに一旦戻ってもう一度登城する日もあり、体調が落ち着いてきたのでひとりで庭園に行く旨を伝えれば反対され、夜でも構わないかと尋ねられ、夜に連れて行ってくれるときもあった。

アレン様は私の体力回復のため、魔力譲渡もしてくださる。

伝わる温もりや魔力に安心すると同時に、近頃では胸の奥が甘く締めつけられる。

さらに食欲の戻りが鈍い私のため一緒に食事を取り、様子を確認したり、食べやすいものや甘いものなどを皇都で探して持ち帰ってきてくれた。
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