皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
薬局経営は続けたいと何度も訴えたが、婚姻も成立していない現状、安全面も考慮し、却下された。
けれど私の薬を必要としてくれる方々を見捨てるなんてできない。
そのため、トルン医師が医師や薬師仲間に頼んでくださり、薬局経営を引き継いでくださった。
薬は代用できるものはお任せし、特別なもののみ私が調合している。
治療院の勤務も同様の理由で禁止されたが、こちらはまだ皇城内で警備面など調整できるため一旦保留状態となり、薬局同様、薬の調合のみ担当している。
突如薬局店主交代や欠勤となった理由は周囲に騒がれる前に、病に罹患し体がままならないためと発表された。
「キラナ、見せたいものがあるの。少し休憩しましょう」
カナック伯爵家の薬草畑で薬草を摘んでいた私にアン夫人が声をかけた。
研究熱心なトルン医師は自宅敷地内に小ぶりながらも立派な薬草畑を作り、育てている。
正式に養女となり、生活するようになってからは多忙な医師に代わり庭師とともに手入れを任されている。
以前の自宅にあった苗類も一旦こちらに移させていただいた。
「はい……アン義母様」
まだぎこちない私の呼び方に嬉しそうに頬を緩める。
義両親となったふたりの呼び方は私の感情もあるだろうから自由にするよう言われていたが、私はずっと親身になり支えてくださったふたりをぜひもうひとりの父、母として呼びたかった。
けれど、慣れずに言い間違えてしまうときもある。
けれど私の薬を必要としてくれる方々を見捨てるなんてできない。
そのため、トルン医師が医師や薬師仲間に頼んでくださり、薬局経営を引き継いでくださった。
薬は代用できるものはお任せし、特別なもののみ私が調合している。
治療院の勤務も同様の理由で禁止されたが、こちらはまだ皇城内で警備面など調整できるため一旦保留状態となり、薬局同様、薬の調合のみ担当している。
突如薬局店主交代や欠勤となった理由は周囲に騒がれる前に、病に罹患し体がままならないためと発表された。
「キラナ、見せたいものがあるの。少し休憩しましょう」
カナック伯爵家の薬草畑で薬草を摘んでいた私にアン夫人が声をかけた。
研究熱心なトルン医師は自宅敷地内に小ぶりながらも立派な薬草畑を作り、育てている。
正式に養女となり、生活するようになってからは多忙な医師に代わり庭師とともに手入れを任されている。
以前の自宅にあった苗類も一旦こちらに移させていただいた。
「はい……アン義母様」
まだぎこちない私の呼び方に嬉しそうに頬を緩める。
義両親となったふたりの呼び方は私の感情もあるだろうから自由にするよう言われていたが、私はずっと親身になり支えてくださったふたりをぜひもうひとりの父、母として呼びたかった。
けれど、慣れずに言い間違えてしまうときもある。