極上パイロットの一途な執愛
 そんなことを考えながら視線を横に向けると、窓ガラスに映った自分の姿が目に入った。

 胸の上あたりまであるセミロングと白い肌。子どもの頃は母親譲りの美人さんだねと褒められたけれど、大人になった今では無愛想で取っつきづらい印象を与えてしまう顔立ち。

 内向的な性格の私は人と話すのが苦手で、学生時代はいつも教室のすみで勉強ばかりしていた。

 そのせいで周囲からは無愛想な優等生で、他人にも恋愛にも興味がないんだと思われ、距離を置かれていた。けれど、実は少女漫画が大好きで誰よりも甘い恋に憧れる、夢見がちな少女だった。

 自分の部屋で漫画を読み、ひとりで趣味の世界に浸ってばかりいたせいで、人づきあいが苦手で恋愛経験もほぼゼロのまま大人になってしまった。

「頭の中の妄想では、たくさん恋愛してきたんだけどなぁ……」

 そんな私だけど、実は高校生のときに一度だけ、彼氏ができたことがあった。彼氏といっても、付き合ったのは一週間にも満たない期間だったけど。

 さわやかで明るい性格の同級生に告白され、驚きながらも『私でよければ』とうなずいた。

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