極上パイロットの一途な執愛
 だけど……。と心の中でつぶやく。

 蒼真さんが忙しい仕事の合間を縫って、私に会いにきてくれていることはわかっていた。

 旅客機は機種ごとにライセンスがあり、パイロットは担当する機体が決められている。
 大型機を担当している蒼真さんは数ある航路の中でも、長距離フライトを任されることが多い。小型機に乗るパイロットに比べ、肉体的にも精神的にも負担が大きいのは明白だ。

 それなのに蒼真さんは、わざわざ時間を作って何度も私に会いにきて、アパートを買い取る手続きまでして……。

 一見涼しい顔で私を振り回しているように見える蒼真さん。だけどその裏で、私のためにどれほどの時間を割いてくれているのかを考えると、拒絶の言葉が出なくなる。

 このまま私が意地を張り続けて、蒼真さんに無駄な負担をかけてしまうのは、違う気がした。

 しばらく葛藤したあとで、渋々口を開く。

「……わかりました。マンションに戻ります」

 小さくつぶやくと、蒼真さんが驚いたように私を見る。

「本当に?」
「だって、それ以外選択肢がないじゃないですか」

 不満顔で言いながら蒼真さんを睨むと、彼は息を吐き出した。

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