極上パイロットの一途な執愛
 感激する私をよそに、成海さんは「俺様パイロットねぇ」とつぶやいた。

「ドラマとか漫画の航空ものって、現実と違いすぎて突っ込みたくならない?」
「フィクションと現実が違うのは、当たり前じゃないですか。そこは割り切って楽しむものなんですよ」
「まぁ、そうだけど」
「一度読んでみてくださいよ。仕事中にケンカばかりしてるふたりのやりとりと、ドキドキする甘いシーンのギャップが、やばいんですからっ」

 わかる――!と思わず叫びそうになる。
 仕事中と溺愛モードとのギャップが最高すぎるんだよね……!

 心の中で激しく首を縦に振っていると、中井さんが私に話しかけてくれた。

「香坂さんはこの漫画知ってます?」

 知ってるどころか、めちゃくちゃ愛読してます!
 電子書籍でも紙書籍でも全巻揃えているし、毎晩のように読み返しているし、疲れたときはこの漫画からときめきと元気をもらっているし……っ。

 そう伝えようとして、言葉が喉に詰まった。

『――未だに漫画の中の恋愛に憧れてるなんて、正直引くわ』

 高校時代、元カレから言われた言葉がよみがえり、胸の奥がしんと冷たくなる。

「ええと……」

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