極上パイロットの一途な執愛
 どうしよう。蒼真さんに、抱きしめられてるんだけど……!

「大丈夫?」

 至近距離で見下ろされ、必死に首を縦に振った。
 うなずいた私を見て、「よかった」と安心したように蒼真さんが息を吐き出す。

「こら、レオ。飛びかかっちゃだめだろ」

 蒼真さんは私を腕に抱きしめながら、レオを叱った。

「私が悪いんです。ボールを持ったまま投げなかったから」

 レオを庇おうとしたけれど、蒼真さんは冷静に首を横に振る。

「だとしても、勢いよく人に飛びかかってケガでもさせたら大変だ」

 レオも悪いことをしてしまったと思っているようで、しょんぼりと尻尾を下げていた。
 その様子を見て、蒼真さんは厳しかった表情を緩めた。

「愛里は俺の大切な奥さんなんだから、ちゃんと力加減するんだよ」

 そう言って、レオの頭をなでる。

 俺の大切な奥さん……っ!
 彼の口から出たその言葉に、一気に頬が熱くなった。

「そろそろ家に戻ろうか」

 蒼真さんの言葉に、必死に平静を装いながらうなずく。

< 87 / 163 >

この作品をシェア

pagetop