極上パイロットの一途な執愛
 蒼真さんの言葉に甘え、先に家に入らせてもらうことにする。

 レオは私についていきたそうな顔をしたけれど、蒼真さんに「レオはこっち」と穏やかに言われ、渋々という表情で連れられていった。

 レオとたくさん遊べて楽しかったな……。なんて思いながら、玄関に入る。
 蒼真さんのご実家には、入ってすぐに来客者用の洗面所があった。

 リビングに向かって「洗面所、使わせてもらいますね」と声をかけてから、洗面所へ向かう。

 手を洗っていると、ご両親の声が聞こえてきた。
 ふたりでなにかを話しているようだ。

「――ちゃんと妊娠するといいんだけどな」

 つぶやくようにそう言ったのは、お父様だった。
 妊娠という言葉に、思わず動きを止める。

 もしかして、私と蒼真さんのことを話してる……?

「そうね。年齢の問題もあるし、一年経っても赤ちゃんができないようなら、お相手を考えなきゃね」

 お母様の言葉を聞いて、体が冷たくなった。それまでの楽しかった気持ちが、一瞬で凍り付く。

 それって、私が一年以内に妊娠しなかったら、蒼真さんに別の結婚相手を探すってこと……?

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