思い出せない恋人より、忘れられない人がいる ――記憶喪失の秘書は冷徹社長に溺愛される
「……そう、なんだ」
小さく頷く。その未来を、私は知らない。
約束も、想いも、全部失っている。
それでも。
「……ごめんなさい」
思わず、そう言っていた。
「忘れてしまって」
すると、祐樹は少しだけ笑った。
「いいよ。仕方ないだろ」
そう言って、繋いだ手にわずかに力を込める。
「これからまた、作ればいい」
その言葉に、胸が少しだけ軽くなった。
過去がなくても。今からやり直せばいい。
そう思えば、前を向ける気がする。
「……はい」
素直に頷く。隣にいるこの人を、信じよう。
この人が、私の恋人。そう思えば、きっと大丈夫。
けれど、歩きながら、ふと気づく。
繋いだ手は、温かいのに。
胸の奥は――どこか、静かなままだった。
小さく頷く。その未来を、私は知らない。
約束も、想いも、全部失っている。
それでも。
「……ごめんなさい」
思わず、そう言っていた。
「忘れてしまって」
すると、祐樹は少しだけ笑った。
「いいよ。仕方ないだろ」
そう言って、繋いだ手にわずかに力を込める。
「これからまた、作ればいい」
その言葉に、胸が少しだけ軽くなった。
過去がなくても。今からやり直せばいい。
そう思えば、前を向ける気がする。
「……はい」
素直に頷く。隣にいるこの人を、信じよう。
この人が、私の恋人。そう思えば、きっと大丈夫。
けれど、歩きながら、ふと気づく。
繋いだ手は、温かいのに。
胸の奥は――どこか、静かなままだった。