嘘つき恋愛




って、誰もいないよ。
入った時、人なんて見なかったもん。




そう考えたら……逆に怖くなってきた。





チラリと後ろを見ると、ドアに腕を組ながら、もたれかかってこっちを見る―




「岡田、くん…」



学校一俺様で、学校一モテる男がいた。




良かった…幽霊じゃなかった…。
でもさっきの声は空耳でしょ。


だって、岡田君があたしなわけないよ。







「お前、日野…陽菜だよな?
今日から俺様の彼女、わかった?」



「………はい?」


空耳じゃなかったの!?




「いいだろ?まぁ、嫌って言ったって…」








"わかりましたと言わせてやる"




そう笑いながら言った岡田君の表情は…俺様な微笑みだった…。





あたしのクリスマス、終わったね。




< 3 / 38 >

この作品をシェア

pagetop