夏に咲く花の香りは。

太陽と山陰

「太陽が滅亡するのはあと五十億年後なんだって。」
その話を聞いたのは、去年の夏頃だった。
私は何と答えていたんだろうか。忘れてしまっていた。
私は学校に着くと、挨拶をして席につく。
机に寝そべっていたら、友達が話しかけて来た。
「こは、おっはよー。なんか眠そうな顔してんね。」
なんか、失礼だな。と思いつつ、私は呑気に話す。
小陽「おは。なんか眠いんよね。春、じゃなかった。夏なのに何でだろー。」
「いつも眠そうな顔してるからあんま、変わんねー笑」
さすがにいじりすぎだと思ったが、私は「いじられキャラ」なのだから、当たり前か。と言い聞かせた。
「そーいえば。今年の夏祭り、一緒に行く人いんのか?」
夏祭りか。まだ誰との予定も無いな。
小陽「あー、家族と行くかもー。」
「青春しろやー笑、うちは○○と行くんで。どっちみちこはとは行ってやんねー。」
なんだコイツ。と思っていたら、チャイムが鳴って、授業が始まる。
何だか、さっきの「夏祭り」の話が妙に引っかかって、授業に集中出来なかった。
放課後。私は帰って自分の部屋のベットに寝転がった。そして急に頭に浮かび上がった言葉。それは、
「太陽が滅亡するのはあと五十億年後なんだって。」この事を言っていたのは、幼馴染の澪奈(れいな)ちゃん。
私と澪奈ちゃんは、小学生の時、すごく仲の良い友達だった。でもある喧嘩がきっかけで、私たちの仲は退けられた。
あれから時間は経ち、夏祭り当日。私は家族と行く事にした。
私が夏祭りの屋台で一番好きなのは、リンゴ飴だ。飴が甘くて美味しいところが好き。
「小陽、リンゴ飴好きでしょう。買ってくるわね。」そうお母さんが言うと、私は頷いた。
その時だった。私が一人で待っていると、チョコバナナの屋台の行列に並んでいる「澪奈ちゃん」と目が合ってしまった。
どうしよう。物凄く気まづい……
目を逸らそうと思ったら、ふと、澪奈ちゃんが小さく手を振ってきた。
迷って、私も手を振り返した。そしたら澪奈ちゃんが言った。
「…一緒に屋台回らない?」
まさかの言葉に驚きながらも、私は頷いてこう言った。
小陽「い、良いよ。」
私がそう言うと、彼女は笑みを浮かべ、私の腕を優しく引っ張った。
私は澪奈ちゃんに連れていかれるままに、身を委ねた。
「リンゴ飴、好きなんだね。確かに美味しい。ねぇ、何の屋台に行きたい?」
何の戸惑いも、恥じらいも無い彼女の真っ直ぐな質問に戸惑いながら、私は答える。
小陽「え、えっーと、カキ氷っ!食べたい。」
「良いね、カキ氷。私も食べたい。行こっか。」
小陽「うんっ!」
何だか楽しくなってきて、昔に戻ったみたいで、嬉しくなった。
澪奈ちゃんは、カキ氷を買い終えると、イチゴ味のカキ氷を私に渡した。
澪奈ちゃんは、ソーダ味のカキ氷を一口食べると、「う~ん!」と、とても美味しそうな声を漏らしていた。
私はイチゴ味のカキ氷を口に頬張ると、思いのほか冷たくて、「冷たっ!」と声を出してしまった。
「あははっ、口に頬張りすぎるのは禁物だよ。」
澪奈ちゃんに笑われて、少し気恥ずかしくなってしまった。
「ヒュー…バーン」と音が聞こえたので、空を見てみると、空には大きな花火が打ち上がっていた。
あまりにキレイで、「キレイ…」と呟いてしまっていた。
「フフッ、そーだね。」と笑う彼女の笑顔は、花火より美しかった。
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