ランチ放送室の消えた一曲
昼休みのチャイムが鳴ると、校内は一斉ににぎやかになる。
椅子を引く音、ランチを取りに走っていく足音、笑い声。そこに、毎日ちょうどいい音量で混ざってくるのが、ランチの音楽だった。それが、ある日だけ消えた。
「今日、無音じゃない?」
向かいの席の春奈(はるな)が、箸を止めて言った。
確かに。いつもなら音楽が流れ始める時間なのに、スピーカーは沈黙したままだ。教室のざわめきが、やけに大きく聞こえる。「広報委員、忘れたのかな」
「忘れるとかある?」
「…あるかも」私は笑ってごまかしながら、妙に気になっていた。
なぜなら、広報委員の放送担当は
――私の幼なじみの透(とおる)だからだ。透は時間に厳しい。秒で生きてるタイプだ。忘れるはずがない。昼休みが終わって、私は放送室へ向かった。
椅子を引く音、ランチを取りに走っていく足音、笑い声。そこに、毎日ちょうどいい音量で混ざってくるのが、ランチの音楽だった。それが、ある日だけ消えた。
「今日、無音じゃない?」
向かいの席の春奈(はるな)が、箸を止めて言った。
確かに。いつもなら音楽が流れ始める時間なのに、スピーカーは沈黙したままだ。教室のざわめきが、やけに大きく聞こえる。「広報委員、忘れたのかな」
「忘れるとかある?」
「…あるかも」私は笑ってごまかしながら、妙に気になっていた。
なぜなら、広報委員の放送担当は
――私の幼なじみの透(とおる)だからだ。透は時間に厳しい。秒で生きてるタイプだ。忘れるはずがない。昼休みが終わって、私は放送室へ向かった。